戦略的イノベーション創出推進プログラム「革新的医療を実現するためのバイオ機能材料の創製」
ポリマーのみならず、金属、セラミックス、複合材料まで、簡便な方法で生体親和化が可能な、光ポリマー技術の創成
光反応により水素引き抜き反応を誘起する化合物の利用、あるいは同様のユニットを分子中に担持したポリマーにより、光重合反応を行うことによる生体親和化技術の創成
この科学・技術の創成は、バイオマテリアルの適用範囲を飛躍的に拡大するとともに、医療デバイスの生体親和化、長寿命化、ひいては健康寿命の確実な延長を実現する基盤となる。
超高齢社会になってきている日本の現状を鑑み、加齢とともに疾患が集中する循環器系および運動器系の医療デバイス創製を行う
分野 | 医療デバイス | 要求される特性 | 解決できる問題 |
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循環器系 | 人工弁 |
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運動器系 | 人工股関節 |
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人工顎骨 |
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医療デバイスの承認において、新材料、生体由来材料は、その使用に対して極めて大きなリスクがある。ここでは、10年後の実用化を目指して、工業的に管理されたバイオマテリアルとプロセスを利用することで、この問題を回避している。
生体親和性ポリマーとして、我が国発で世界最高水準であることが認識されている、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマーを、最適に利用する。日本のバイオマテリアル技術を利用して国産の医療デバイスを世界に向けて発信することは、デバイスラグやデバイス輸入超過を解消する国策に適合・合致している。
ポリマーバイオマテリアルの有する精密加工特性、高い強度/重量比、多様な表面機能化特性を利用し、さらに光反応の簡便性と応用性を組み合わせることで、革新的医療デバイスを実現する。さらに、体内に埋め込んだ医療デバイスが時間経過で不具合を生じた際にはその場において修復、機能回復する新技術を確立する。
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